こんにちは、デザインチームの瀬尾です。
早いものでもう6月ですね。しかし屋外での作業は既に暑さ対策が必要になってきております。湿度も高くなりますので、油断せず水分補給に気を付けましょう。
さて、本日もル・コルビュジエさんの建築についてご紹介を。ご存じの方も多いと思いますが、日本でも出会うことができます。東京・上野ですね。

国立西洋美術館です。写真がないかな~と探しておりましたら…2012年のものがありました。かなり前ですね(笑)休日の印象かもしれませんが、この辺りは人で賑わっているイメージがあるので、このタイミングで写せたのは私的には奇跡と思っています。
ちなみに、基本設計の素案はもっと大胆なものだったそうで、音楽・演劇ホールと企画展示パビリオンが加えられていたそうです。この建物が建設された時代背景を考えると、日本にそんな余裕はなかったと分かりますが、この建物の向かいには弟子である前川國男さんの東京文化会館が建っています。 音楽ホールも備えています。なんだか感慨深いですが…この話はまたいつか機会があれば。
コルビュジエと言えば建築をかじったことのある方ですと、“近代建築の5原則”の他に“モデュロール”というキーワードが浮かぶのではないでしょうか?モデュロールとはコルビュジエが考案した、人体の寸法と黄金比によって定めた数列です。人が自然に心地よく感じられる寸法体系を追及して導かれています。ただこれは、ヨーロッパ人男性の理想的身長を基にしているため、学生時代の私は、万国共通で考えるには無理があるだろう、と正直思ってしまいました。(批判しているわけではありませんよ。)
話がそれましたが、このモデュロールは外壁のコンクリートパネルにも使われてデザインされています。 写真に写っていないですが、床もモデュロールによってデザインされています。近影の写真がなくてごめんなさい。
中の写真は当時NGだったのか、手元にほとんど残っていないのですよね…。なので是非、機会がありましたら訪れてみてくださいませ。コルビュジエによって『19世紀ホール』と名付けられた空間を構成するトップライトとスロープがお勧めです。あと、雨樋も探してみてくださいね。普通は建物の外側に付けられていますが、見当たらないですよね?
折角なのでもう1枚。2009年頃かな…初めて訪れたときのものです。
こちらの階段とテラスはコルビュジエの図面では出口とされていたそうですよ。ですが、開館以来一度も 使われていないと聞きました。と言っても聞いてから年月が流れているので、今も継続しているのかはお調べできておりません。

余談ですが、彼の残した業績などはル・コルビュジエ財団によって保管・管理されています。この財団の事務所は前回ご紹介した建物内に入っていますが、私の愛用している筆箱もそちらの方に訪れた際に購入したものです。もう何年経つやら…という感じで使い続けていますが、なかなかにボロボロでして。ですが手放せないのですよね…(笑)打合せで目にされた方はお気づきでしょうが、ズボラなわけではないので、温かい目で見て頂けると嬉しいです。
本日はいつもより短めですが、この辺で。次回もお付き合い頂けますと幸いです。