こんにちは、デザインチームの瀬尾です。
GWで連休中、という方もみえるでしょうか?今年は最大で11連休とのこと。既に渋滞のニュースなど聞かれていますね。どこもかしこも混雑しそうですが、そんな時こそ慌てず焦らず、楽しんでいただけたらと思います。また、ライフラインを支えて頂いている皆様は、GWも関係ないよ、という方も多いかと。いつもありがとうございます。
さて本日は、谷口吉生さんの建築をご紹介していたからかモダニズム建築のお話をしたくなりました。
“モダニズム”と聞いて思い浮かぶ建築家さんや建物はありますか?モダニズムとは近代主義のことで、主に「19世紀後半から20世紀初頭にかけて起こった哲学的・芸術的運動」のことを指します。それにしてもマニアックな質問ですね(笑)ごめんなさい。ちなみに、“モダニズム建築”を簡単に説明するなら、合理主義・機能主義(機能美)の建築、といった感じでしょうか。
私はやっぱり最初に思いつくのはこの建物です。

20世紀を代表する巨匠、ル・コルビュジエが設計したサヴォワ邸です。
モダニズム建築は、過去の歴史様式や伝統的手法に反する形で目指された様式で、発想は20世紀初頭には現れていたそうですが、理論化されたのは1920年代になってからとの事です。近代建築運動がヨーロッパ各地で盛んだったこの時代、当時の建築家たちの熱量を感じるためか、建築の勉強を始めた頃、この時代の建物を見るのはよりワクワクしました。
話を戻します。
サヴォワ邸は、ル・コルビュジエ自身が提唱した『近代建築の5原則』を体現した建物だと言われています。

では、『近代建築の5原則』とは何なのか?それは、『ピロティ、自由な平面、自由な立面、水平連続窓、屋上庭園』の5つです。写真からも分かるように、1階はピロティ(壁がなく柱だけで構成された吹き抜けの空間のこと)となっています。水平連続窓も見ての通りですね。そして、フラットな屋上は庭園として利用されています。ちなみに、これは建物で削り取った緑を補っている意図があると知りました。

写真の時期が悪いですがご容赦ください。
上階の荷重は柱で地面に支えられるため、壁は間仕切り壁として自由に配置できるようになり、平面に自由度が生まれると共に、立面にも自由度が生まれます。木造住宅をメインに地震の国で仕事をしている身ですので、気になるところも多々ありますが…。


こういう曲面や斜路を使いこなすのも稀代の建築家のなせる業ですね。当時ではきっと新しい感覚だったのでは、と思います。
なんだかマニアックな話が長くなってしまいましたので、本日はここまで。次回は中のご紹介ができるかしら。住宅設計の観点からも勉強になるんですよね。次回もお付き合い頂けますと幸いです。