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壁-1 GP(カベワングランプリ)~耐力壁を競う~
皆さんこんにちは。設計部の三輪です。
早いもので8月も終わりを迎えようとしています。
この夏はいかがお過ごしでしたでしょうか?僕はというと、残念ながら一級建築士の学科試験に落ちてしまったので、昨年に比べて少しだけ落ち着いて?夏季休業を過ごしました。
我が家は仏壇・お墓のある家庭なので、昔からお盆はなんだかんだ気ぜわしいのですが(笑)
そんな夏季休業中に久々に「墨付け」「刻み」をしました。

え、三輪って墨付け・刻みできるの!?と思われた方も多いかもしれません。
もちろんプロの大工さんがたのようにはできませんが、森林文化アカデミー建築専攻のメインカリキュラム「自力建設」では自分たちで設計した建築物を自分たちで墨付け・刻みするのです!


前置きが長くなりましたがそもそも一体何のために「墨付け」「刻み」を?
そう、それこそがタイトルにある『壁-1GP(カベワングランプリ)』の出場に向けた準備なのです!
アカデミー時代の先輩を筆頭に2023年から出場している『壁-1GP』に今年もエントリーをするとの知らせが。
強度試験を行うための準備で「墨付け」「刻み」を行ったわけです。

『壁-1GP』とは何ぞや。ということを説明し始めると日が暮れてしまいそうなので割愛しますが簡単に言うと『耐力壁の強度(剛性・靭性)を競う大会』です。詳しくはこちらのHPをご覧ください↓
(壁-1GPHP:http://kabe-one.main.jp/)
この大会の面白さは『負けた方の壁を群がって観察する』こと。
構造の専門家たちなので、対戦後に「どこが原因だったのか」「どうすればもっと強くなったのか」そんな議論が始まります!
木構造、奥が深いです!
森林文化アカデミー生のこだわりとして「一切金物を使わない」設計で4年連続で「貫」耐力壁です。
僕が刻んだのはその「貫」と「込栓」を入れるための穴です。

「込栓って何?」って思われる方もいらっしゃるかと思いますが、
金物が無かった時代に、柱と梁・土台を強固につなげるために使っていたの木材の部材を「込栓」といいます。

この栓のように刺さっている部材が込栓です。今では込栓を使うことは少数派になりつつありますが、真壁の設計をしている会社さんだと今でもところどころに込栓が使われています。僕は真壁設計が大好きなので込栓を見るとテンションが上がります(笑)

話は戻りまして、無事に刻みは終了し強度試験も行えました。(僕は試験には立ち会えませんでしたが…)
かなりの靭性と程よい剛性が出て「貫構造」として望ましい結果だったようです!

壁-1GPで戦うための耐力壁はそのままでは実際の設計に取り入れることはできません。
ただ、規定の試験を行い、耐力壁としての設計強度が認められれば取り入れることも可能ではあります。
大壁設計では壁の中に隠れてしまう耐力壁ですが、実はこんな意匠性のある耐力壁も実際にあるんです↓

こちらは高知県の「宿毛まちのえき 林邸」で使われている『組子耐力壁』!
木造の構造で著名な稲山正弘先生が設計した耐力壁で、高知県の伝統工芸「土佐組子」を模したデザイン。
既に住宅でも使われているそうです。構造と意匠を兼ね備えた耐力壁が空間を彩ります♪
組子耐力壁HPhttps://tosakumiko.jp/products/endurance-wall/
とても奥が深い耐力壁の世界。とてもニッチな世界ですが、壁-1GPはYouTubeでも配信されますのでもしよろしければご覧ください(笑)
でも今年の大会当日は「OHTORIマルシェ」開催日なので、皆さんはぜひこちらに遊びに来てください♪
今日はちょっとマニアックなブログでしたが、木構造の面白さが少しでも伝わったらうれしいです♪
この記事を書いたスタッフ