本年より、ブログにていろいろな建築をご紹介します!

皆様こんにちは、デザインチームの瀬尾です。
今年は乙巳、社会変革のきっかけとなった出来事が目立つ年回り、世界各地で起きている戦禍が少しでも早く、一つでも多く、収束することを願ってやみません。

さて、今年から、私のおススメ建築のご紹介ブログを再開(?)します。コロナ禍などいろいろあり、長い間お休みしておりましたので、ご存じない方もみえるかと思います。過去に掲載した建物も登場しつつ、建築好きの目線より、時にマニアックにお伝え致します!

本日は1月という事で、神社建築について触れようかなと。日本には多くの神社があり、初詣に訪れる決まった神社がある方も多くみえると思います。どこにスポットを当てようか…と迷うところですが、最初ということもあり、本日は出雲大社について少しお話をさせて頂ければと思います。

神社建築には様々な様式がありますが、その中でも古くからの歴史があるのが神明造りや大社造り、住吉造りと呼ばれるもの。神明造りの代表格は何といっても伊勢神宮ですね。そして、大社造りの代表格は出雲大社、住吉造りの代表格は住吉大社です。学生時代、建築史の授業が好きだったため、難しかったですが毎回楽しくて、授業で聞いた話や教科書に載っていた建物を実際に見たときの感動はひとしお!教授もなかなかマニアックでしたので、教科書ではそれぞれの様式なんかを覚えることがメインになりますが、授業では遺構について多く学ばせて頂きました。
ちなみに、屋根の形態を見ると神社本殿がどの形式か分かることが多いですが、神明造りは『切妻・平入り』の屋根を持ち、大社造りと住吉造りは『切妻・妻入り』の屋根を持ちます。
※平入・妻入は正面の入り口を設ける位置での区分のことで、棟と直交する方向に入口を設けたものが平入、平行な方向に入口を設けたものが妻入です。

では、大社造りと住吉造りはどのように見分けるのでしょうか?
入り口が中心からずれ、一方に偏っていることも大社造りのもう1つの特徴です。また、大社造りは古代の住宅が起源とされています。なんだか親近感が湧きますね。
少し話が逸れました。出雲大社、現存する社より建築当時は大きかったとご存じでしたか?(諸説あります。)

今の姿もすごく立派。私が訪れたのは7年近く前ですが、参道からの何とも言えない空気感、実際に社殿の前に立ったときの凛とした空気、今でも忘れられません。

現在の社殿は1744年の造替によるもので、1248年から規模を小さくしたと伝えられているのです。私が当時読んでいた本では、『2000年に直径1.35mの材を三本束ねた三本組の柱が三カ所で検出された』、との事、これらは1248年に造営された出雲大社本殿の遺構だそうです。これ以上は専門用語になりすぎるため控えますが、これらを元に復元された図面は壮大なもの。素朴(良い意味で)な建築表現の中に見える巨大性に当時の歴史を考えてしまいます。
また、屋根の反りや屋根上の置千木(棟上にあるバッテンのような木。写真の画角には入っていませんでした…。)も後世の変更によるものだと言われています。そのため、当初の屋根は直線的に葺き下ろしていたのではないか、とも言われているんですよ。

だんだんと取り留めのない話になってしまいました。
私が訪れた日はお天気が悪かったので、ゆっくり当時の姿を想像しつつ…晴天の姿も拝みたいものです。

最後に…なぜ出雲大社を選んだの?と疑問に思われた方もみえるかと。とても個人的なところで、私、兎の生まれになります。出雲大社にはうさぎにまつわる伝承が残るため、勝手に親近感を持っており、たくさんのうさぎに出会うこともできます。ご興味あります方は調べてみてくださいませ。

それでは今年もどうぞ、よろしくお願い致します!

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