外壁の通気層は縦横クロス胴縁で行います!それは一体なぜなのか?湿気を効率よく排出し結露をしないようにするために。

皆さんこんにちは!

凰建設株式会社 工事部の山下です。

暑い日が続いていますが体調を崩されていませんでしょうか?

こまめに水分、塩分補給を心がけましょう🔥

さて、先日の九日会(職人さん方々が集まり学ぶ会)で『多能工』というお話がありました。

多能工とは1人が複数の作業、業務を行えることをいいます。

例えば大工さんが電気工事も行えます!という事を多能工というわけですね。

そのために知識、技術、視野を広げることが必要不可欠になります!

1日1日を大切に『今日はこんな事をできるようになった!』と言えるようにしたいと思います。


本日は外壁の通気層について

現代のお住まいでは外壁の仕上げ材を施工する(貼る)前に通気層を必ず設けています。

それは一体なぜなのか?

  • 外壁の仕上げ材から雨が入り込んでしまった場合でも通気層があることで排水してくれるようにする。
  • 躯体(室内)から出てくる湿気を通気層から外部へ排出するようにする。

上記のように『湿気』を外に出すことの徹底をしています。

もし湿気が排出されずに滞留してしまうと仕上げ材の変色、躯体の木材が腐食してしまう事などデメリットが多くあります。

滞留する=外部との温度差が出てくる。そうなると結露をしてしまう恐れがあります。

1番怖いのが内部結露です。

見えないところで躯体を傷めていくのは最悪です。

このようにならないように通気層は設けられているんです。

弊社では『縦横クロス胴縁』を標準にしております!

先に桧胴縁を縦に取り付けた後に横にも取り付けていきます。

1本あたりの厚みは20mmあるので40mmの通気層があるということになります。

外部の下地作業を2度も行うのは手間ではあります。。

しかし縦横に胴縁を設けているので空気の流れを考えてみると様々な方向に動いてくれています!!

さて外壁の下地を改めて考えてみると種類は3つほどあります。

①横胴縁(通気胴縁)、②縦胴縁、③縦横クロス胴縁があります。

①横胴縁では通気できないんじゃない?と感じるかもしれませんが通気ができるように予め胴縁に加工が施してあるタイプもあり防水シートの抑えとしても使われるものになります。(通気胴縁といいます。)

加工がしていない場合は空気が滞留しないように下地を取り付ける際に間隔を1820mmに対して30mmの隙間を空けて施工を行います。

②縦胴縁は空気が下から上に流れることが出来る工法になり万が一、水が入り込んでも下に抜けていくことが出来ます。

しかし窓下の空気は滞留する恐れがあるので気をつけなければなりません。

③縦横クロス胴縁では空気が様々な方向に行き届くことが出来、入口があり出口があるものです。

窓下の空気も滞留することなくスムーズに動いてくれます。

①〜③の工法をじっくり見てきて何が1番、弊社ではベストなのか?メリットとデメリットを考慮して『③の縦横クロス胴縁』で通気層を得ることで標準になっています。

今後、よい工法がある場合は社内で協議し標準へとしていきます。


最後に通気層とは別のお話になりますが外壁に貼ってある青いシートについて

なんか変なの貼ってあるなぁ。と思われた方もいらっしゃるのでないでしょうか?

こちらは2次防水シートの『ウェザーメイトプラス』といい室内の湿気は外に逃がしますが、屋外の湿気は中に入れない!という凄いシートなんです。

また熱や紫外線劣化もしにくい事や経年劣化の耐久性が高いという利点もあります。

この他にも防風性・気密性・防水性・透湿性能に関しても高い性能を誇っています!

これらの性能を最大限引き出すためには横の重ねシロは210mm以上、縦の重ねシロは180mm以上必要とされています。

貼っていくタッカー(固定するもの)のピッチも約600〜800mmになります。

完成後は目に見えなくなってしまう箇所ではありますが、そんな箇所でも『こだわり』を持って1つ1つの工程を大切に耐久性に優れた高い素材のものを採用し施工していきます。


本日もブログをご覧くださいましてありがとうございました!今後ともどうぞよろしくお願いいたします🙇